すご技!調理法

長寿県を支えてきたのは、健康的な食材だけでなく、健康的な調理法もです。聞いてみると、「こんな便利な調理法があったの?!」とびっくりしますよ!ほとんどが中国から習ったもので、中国の食文化を反映しています。さすが、沖縄料理のチャンプルー文化です。

ンブシー

ンブシーとは、水分の多い野菜を煮るときに使う、沖縄の驚くべき調理法です!ンブシーで煮るときは、水を鍋の中に入れません。なぜなら、野菜を煮るときに野菜の中からでてくる水分を利用して、煮ているからです!この、野菜の中の汁にはすでにうまみがあるため、後からの味付け(たいていの場合、みそ)も少量で済むのです!塩分の多いみそは、あまり体によくありません。つまり、ンブシーには減塩効果があるのです!!

また、野菜をぐつぐつと長時間煮るとき、たんぱく質、ミネラル、食物繊維、などが野菜から出てきます。また、野菜からでてくるセルロースがたんぱく質と結合して、いいビタミンを作ります。

ンブシーには、ナーベラーンブシー(へちまのンブシー)やシブインブシー(とうがん)など、色々あります!

昔は沖縄は、心疾患の患者が少なかったそうです。それは、このような調理法のおかげだということが、最近の研究でわかってきました。しかし残念ながら、このすご技は今の若い世代にはそれほど継承されておらず、こう調理する人はどんどん減ってきています。そのためか、心疾患の患者も増えてきています。

ゆでこぼし

沖縄で日常的によく食べる、豚肉。ちゃんと下ごしらえをしないと、とても体に悪いです!

なんと、下ごしらえとして長時間ゆでていると、それだけで豚の無駄な脂が出てきて、脂質が30~60%減るんです!しかも、とれるのは脂だけで、たんぱく質はそのまま肉に残っているのです!

ゆでこぼしをするとエネルギーのバランスがよくなり、豚肉が非常に健康的な食材に生まれ変わります!!こんな魔法のような調理法、しない理由がありません!しかし残念なことに、手間がかかると言って、この作業を省く若者も最近は少なくありません。


以類捕類

「類を以て、類を補う」。自分の体の悪いところを、豚を食べて補う、という考え方です。もし腰や足が悪ければ、テビチ(豚の足)を食べて、治す。もし肺の病にかかっていたら、豚の肺の煎じる(フクのシンジ)を食べて、肺をよくする。沖縄の人々は昔からこうやって治療をしてきました。


地産地消

地元で作ったものを地元で消費すると、鮮度が保たれ、栄養分もまだたっぷり残っています。また、移動の際などに傷む心配もなくなります!

このように、生産者と消費者の距離が近いと、お互いに信頼関係が生まれ、皆が仲のいいコミュニティーになるのです!